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この3カ月のオンデマンド授業のこと

この3カ月、忙しかったのか?

p4c-essay.hatenadiary.jp

前回から3カ月以上 ブログを放置してしまった。学校関係者以外の人と話すと、学生が学校に来ていないと言うと「じゃあ結構いまは時間がある感じ?」みたいに言われて、確かにめちゃくちゃ多忙というわけじゃないけれど、新しい業務やイレギュラーな対応が増えて、なかなかブログにたどり着かなかったというのはある。

本校は6月中旬から週に一回の実験実習のための登校日が設けられたけれど、週に4日の「座学」(哲学対話もほんとはするけど)は引き続き、オンデマンド授業である。

この3カ月忙しかったのかと言われると、よくわからないけれど、じわじわと疲弊はしている。でも、すぐに対面授業が再開してほしいかと言うと、再開していきなり学生さんたちに対して授業できる体力はない。断言できる。

 

高専でのオンデマンド授業のこと

2年生に向けて「倫理」の授業をしていて、従来は、2,3回に一度は哲学対話やグループ中心の回を作っていたけれど、今期はそれはできなくて、ビデオ会議システムを使ってのオンライン哲学対話も40名やそれ以上の学生さんたちに対してはちょっと自信がないので、やっていない。

ということで、従来の講義部分を均して、パワーポイントも見やすくなるように整えて、ときどき新型コロナウイルス感染症関連の話題(自粛をめぐる自由と制限とか)も入れつつ、オンデマンド授業の収録をコツコツしていた。

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こんな感じ。哲学対話は初回に説明だけして、(実際にはできないけど)哲学対話の考え方をとりいれた授業であることを伝えた。

 

ただ、それだけだとつまらないので、毎回講義内容に絡む課題を提示して、microsoft formsで提出してもらって、次の授業時間までにこちらでそれを集約したpdfファイルを共有して、さらにラジオ形式でいくつかピックアップして少しコメントする10分くらいの音声を録っている(課題の提出期限との兼ね合いで事前にまとめ撮りができないので、配信当日朝にバタバタと作業することも多くてめんどくさかった)。ついでに、授業内容と関係があってもなくてもいい質問や雑談のネタも募っていて、それにも応答するので、ラジオ気分でこちらは楽しかった(けど、けっこうめんどくさかった)。

まとめると、毎回の授業はこんな流れでした。

  1. 前回のふりかえりの資料と音声を視聴する
  2. 印刷した講義プリントに穴埋めをしながら講義動画(PowerPointに音声吹き込み)を視聴する。動画は15分×2本くらい。
  3. 授業の最後に出した記述課題について、microsoft formsで回答する。
  4. 3回に一回くらい、講義内容についての小テストを実施する。

 

哲学エッセイ

上記のような基本の回以外に、対面時でもやっていた自分で問いを立てて考える哲学エッセイもやってみた。microsoft one noteで書いてもらって、良かったものを共有して、今度はそれについての応答をしてもらう。個別でのフィードバックはほとんどできなかったのだけれど、全体でちょっとずつ考える作業を積み上げていければよいな、という意図。

もうすぐ、最後のふりかえりの感想をもらうので、夏休みにでもこのやり方自体もふりかえりたいところ。

評価のこと

オンデマンドで評価はどうするのか、は難しい。

SNSで言われていたように学生さんを課題でパンクさせかねないと思いつつ、結構細かく取り組んでもらった。

評価項目は4つくらい。

  • 毎回の講義の最後に提示する記述課題 by forms
  • 授業テーマについての小テスト 計4回と期末テスト(選択式なので自動採点)by forms 
  • 哲学エッセイ by one note
  • 期末レポート by one note

 小テストのカンニングとかは気にしない。時間制限とかも厳しくしない。授業プリントを手元においてやることは前提だし、相談してやる人も


いるのもOK。その代わり、単純な単語選択ではなく、「プラトンイデア論についての正しい記述を4つのうちから選べ」みたいなものを増やして、文章もよく読まないと判別がつきづらいくらいにはしておく。これで、全員満点とかにはならず、それなりに点数がばらけた。(ただし、このばらけ方が知識や理解の定着度と比例するかは別問題。)

 

 

とりあえず、今日は授業の大枠をメモしておくくらいに留めよう。

実際やってみた手応えや学生さんからの反応などはまたいずれ。