窓をあけておく

窓を開けておくと妻にすぐ閉められます。

日記: 2023年10月23日〜31日 寮でのバーベキュー、食あたり、哲学対話愛好会ハロウィン企画など

10/23 月曜日 晴れ 黒のチノパンに茶色の陶芸家シャツ

昨晩熱のあった子は疲れからかなかなか起きず、結局保育園を休むことに。静香が一日そばにいてくれる。

私は出勤してメールを書いたり書類仕事をしたり。某メールに時間がとられる。

午後は2クラスで授業。それぞれのクラスではじめての哲学対話。これまでの反応通り、どちらのクラスも基本的な関係性ができているのでやりやすかった。問いは、これまては学生が出したオリジナルの問いから選んでいたけれど、今回は授業内容とうっすら関係させてこちらが示した五つの候補から一つを選んでもらった。2クラスとも「悪いルールは破ってもいいのか」。一度破ってみてどうなるか確認してみたらいいんじゃないか、という意見が好きだった。学生さんたちからしたらこの授業どんなふうに見えてるんだろうな。

授業後そのまま寮祭の前日準備へ。役員中心にたくさん協力してくれて、てきぱき作業し、予想よりも早く終わる。研究室に戻って、出られないと思っていたオンライン会議に最後の10分だけ参加してから帰宅。


10/24 火曜日 晴れ バーベキュー対策で黒のチノパンに紺のスウェット

保育園経由で出勤。午前中は授業準備や学生さんアルバイトなど。午後、寮祭で教職員が食べるための食料の買い出し。肉屋とスーパーをはしごして、なかなかよいセレクトをしたと思う。買って帰ったものを見て事務の方々が喜んでくれた。

夕方、寮祭準備〜本番〜片付けまで。コロナ禍などで全員集合形式の行事を長らくしていなかったところ、270名近い寮生でのバーベキューに挑戦した。しかも、焼きそばやホットケーキ、綿菓子も並行して実施。なかなか火が起きないとか思ったように人が流れないなど難しいところもあったけど、教職員も学生さんたちもがんばってくれて、なんとか回ったように思う。けっこう楽しそうにしてた。私は、自分が寮生会役員のごとく、ずっと歩き回り指示を出し続け、せっかく買った肉をあまり食べられず。夜、帰宅後酒を飲んでから寝る。


10/25 水曜日 晴れ 陶芸家シャツに黒の薄いジャケット

保育園経由で出勤。寮の巡回検食など。午後は授業から勉強会。11月の哲プラ連絡会での発表はちょっと難しいところを攻めている気になってきた。まずい。夕方、寮祭の片付けを見守ってから帰宅。夜、アーダコーダの「ゆるゆるトーク」で保育園での実践の話を聞く。今度、いまの保育園でも大人で哲学対話っぽいことをやってみたいと思っているところ。その最中から静香はお腹が痛いといっていたが、深夜静香、私の順番にトイレで嘔吐と下痢。けっこうひどくてつらい。夜に食べたパスタのエノキが悪かったのではないかと言う話に。


10/26 木曜日 晴れ 

朝、2人とも微熱、頭痛、体の痛み、むかつき、下痢など食中毒っぽい症状がある。子は元気なので、保育園になんとか送り、学校に着き、まず嘔吐。その後1時間くらいぐったりして、授業直前にまた嘔吐。それで少しスッキリして、なんとか授業。ときどき座りながらやらせてもらう。たまたまサルトルの回で『嘔吐』って、スライドに書いてあって頭がクラクラした。

授業後、午後は休みを取って帰宅。会議もお休みさせてもらう。

静香も授業を終えて帰ってきて2人で昼寝をしてから子を迎えに行く。夜、吐き気は落ち着いたけど2人とも38度前後の熱があってつらい。


10/27 金曜日 晴れときどき雨 白のロンTに黒のジャケット ジャケット雑に扱ってたら早くも汚れ始めた

朝、2人とも熱も下がりだいぶ元気になっていた。えのきではなくて生ハムだったのではないか、という話になる。いずれにせよ、きつかった。子を送ってから出勤。朝イチで、寮務主事の代理で会議。すぐ終わると思ったら長かった。私もつい余計なことを言って反論にあい凹む。そのあと学生アルバイト。週明けのハロウィンで良い企画を考えてくれる。昼休みも学生がいて、ご飯を食べそびれるが、結果的に胃を休ませてちょうどよかったかも。午後、社会科の先生お二人の授業を見にいく。同じ単元を隣り合う教室で、全然違う取り上げ方をしていて興味深い。人の授業を見るのはとてもよい。自分には真似できないところがたくさんある。夕方、哲プラ連絡会の発表要旨を提出してから帰宅。夕飯はおかゆ


10/28 土曜日 晴れ

朝、保育園60周年実行委員会に3人で行く。保護者参加は私たちだけ。2時間くらい話を聞く。当日のお昼ごろ、自由参加でゆるやかな対話の場を企画させてもらうことになった。私が哲学対話を専門にしていることは言ってない。

終わって公園で少し遊んでから帰宅。お昼を食べてからは家でまったり過ごす。


10/29 日曜日 晴れ 試合の審判のためグレーのスラックスに白のシャツ、派手な審判用ネクタイ

年に一度の空手の県大会の審判のため、体育館へ。私だけみなさんと違う派手な色のネクタイであることにビビりつつ、午前は型、午後は組手の審判。師範方のスキンヘッド率が高かった。


10/30 月 晴れ 血迷って襟付きチェックのシャツ、一日落ち着かず過ごす

子を登園ギリギリに送り出勤。こうなるとだいぶ仕事の時間が足りない。午後から2コマ授業。時間が足りない。夕方寮で学生からの聞き取りなど。「悪いルールなら破ってもいい?」などと対話することもなく、粛々とルールに違反しているかの事実確認。

『悪の凡庸さを問い直す』読了。自分の授業も見直す必要あり。


10/31 火 晴れ 白のロンTにジャケット

学校はクラスマッチ。哲学対話愛好会の企画で、競技の合間に研究室のホワイトボードの「青春って本当に必要?」に問いや考えを書きにくるとハロウィンなのでお菓子がもらえる。

朝の時点。ちょっとだけ呼び水的に書いてあるだけ。

朝からポツポツ学生さんが来る。ある人は9時過ぎには自分の競技は終わったらしく、そのまま2時間くらい私の部屋で過ごしていた。私はというと、部屋で授業準備など。午後は会議や印刷。入試委員会だと思って会議室に行ったら、急にその前に別の重要な会議が始まってビビるなど。夕方、再び寮で学生からの聞き取り。再び粛々とルールに違反しているかの事実確認。部屋に戻ると学生さんたちが何人かでホワイトボードを埋めてくれていた。よかった。

夕方、見事に埋まった。

来週は今回の紙を見ながら対話する予定。帰りにコープでケーキなどを買って帰る。

夜、寝かしつけ。子と布団に行き、ピカチュウのぬいぐるみを持たせ、よるくまシュッカの絵本をゆっくり読んでやり、電気を消したら、そのまま寝た。非常に理想的な寝かしつけだった。岡真里『ガザに地下鉄が走る日』を読み始める。

正月の余韻のなかで買い物にいそしむこれらの者たちは、おそらくガザという名を聞いたこともないければ、そこで今、パレスチナ人と呼ばれる者たちが逃げ場もなく閉じ込められて、ミサイルや砲弾で一方的に殺されていることも知らないのだと思った。

ここで言われている「今」は2009年のことだ。

だが、私は思わずにいられなかった。もし、いま、ここに、ガザのパレスチナ人がいて、この光景を目にしたとしたら......?同じ地球上で今、ガザに閉じ込められたパレスチナ人が必死に世界に救いを求めながら、日夜、なぶり殺しにされているとき、そんなことは自分たちとは何の関係もない別の惑星の出来事であるかのように、新年のバーゲンセールに興じる者たちの姿を見たとしたら......?そうしたら彼は果たして、この世界を許すことができるだろうか。そして気がついた。それが、レイチェル・コリーがガザで発したのと同じ問いであることに。(「存在の耐えられない軽さ」)

 

私の平凡で安全な日常の最後にこの文章を引くこと自体にも葛藤があるけれど、それでもこれがいまの私の現実なので、書き残しておきたい。11月も頻度や量は減らすかもしれないけど、日記は書くつもり。