窓をあけておく

窓を開けておくと妻にすぐ閉められます。

日記:2023年11月1日~15日 文フリ東京とか

1日(水)晴れ

授業一コマ。哲学対話を「幸せってどういうこと?」という問いでやる。あまり深い考えはないけれど、今期は学生さんに問いを立ててもらう時間を省略してしまっている。それでも対話の中で自然と問いや疑問に連なるものは出てくる。夕方のKさんたちとの勉強会も白熱した。「問い」の意味を考える。

3日(金)祝日

学校はオープンキャンパスだけど業務がないので有給取得。前日の夜の思いつきに身を任せて3人で秋吉台サファリランドへ。車で小一時間。駐車場に車を停めて歩いて入れるエリアへ。キリンも近くで見れるし、大きいカメやカンガルーなどは檻の中に入って触れ合うこともできる。カンガルーが目の前をぴょんぴょん飛び跳ねていくのが楽しい。子は昨年来たときよりも楽しそうでとてもよかった。夜、家で焼肉。妻が「人は直喩を使わずには会話できない」と言い出す。そこから「〜みたい」を使わずに会話することにしたけど別にできた。

カンガルーが触れる。触ったあとはよく手を洗う。
4日(土)

Sさんたちとたこ焼きパーティーの予定だったけど、諸事情で延期に。部屋の掃除などもしつつ家でだらだら過ごす。寝転がったときになんとなく目線に入った川上未映子『黄色い家』を読み始める。妻も調子が悪いみたいで心配。夜、結局たこ焼きが食べたくなり我が家だけでする。出来立てをSさんたちにも届けた。

5日(日)晴れ

宇部祭り」の日。この日だけ市バスが無料になるのでそれに乗り集合場所へ。去年に続き、保育園のみんなでパレードを踊りながら進む予定になっている。集合からスタートまでかなり時間があることを去年知ったので、集合には遅刻覚悟で先に少しお祭りを回る。そこで子が1500円の希少トミカ(ヤマトかなにかのトラック)を欲しがり大もめ。泣き喚き、抱え上げ、無理やり降り、トミカまで走り戻り、を繰り返し、なんとか200円のタクシー2台で納得していただけた。そのあとで集合場所でさらに待ち、私は10月の運動会で来たカッパの衣装になり、パレード。つつがなく終わった。

解散後はお祭りエリア内の商店街にあるラーメン屋へ。宇部ラーメンの発祥らしく、かねてより入ってみたかったところ。ただ、混んでいる。それでも良いと並んでいたら、私たちをすり抜けて店に入って行くおじさんあり。予約が何かか、と思ったらそういうわけでもないみたいで、妻が怒って店内に入り、順番を抜かしていることを伝え、私たちと代わらせた。おじさんたちは悪い悪いという感じでこちらに声をかけつつ、静香には「おたく、かかあ天下やろ」と失礼なことを言ってきた。その間、私は後ろで見ているばかりで大変よくなかった。席につき、ラーメンを頼んだのだけど全然来ない。前の前の前のお客さんたちにも来ていないみたい。店内は高齢の3名の店員さんで回っているが、一人はよく見るとほぼ立っているだけでなにもできていない。ビールだけ飲んで待つが、あとから先ほどのおじさんたちが入ってきて、私たちの注文に割り込むようにして「お母さん、ビール」「お母さん、なにかツマミない?」「一味ある?」とイレギュラーなことばかり頼み、さらにオペレーションを混乱させる。禁煙と書いてあるのにタバコを吸い始めタイミングでビール代だけを払い店を出た。歩いて家のほうに戻り別のラーメン屋に行くことに。しかし15時を過ぎており、夕方まで閉まっている。疲労。家に一回帰り、17時に合わせて再度訪問し、やっとラーメンにありついた。

6日(月) 雨 陶芸家シャツ

保育園経由で出勤。午前は授業準備など。午後は準備2コマ。功利主義の授業、ちょっとつぎはぎだらけになってきてるか。終了後すぐ学校を出る。妻が発熱のため代わりにお迎え。夜、岡真理『ガザに地下鉄が走る日』読了。すごい本だった。『彼女の正しい名前とは何か』も再読しなくては。

7日(火) 晴れ ロンTに薄いジャケット

保育園経由で出勤。車では子とはたらく車の歌を歌っている。授業がない日なのでちょこちょこ仕事。哲学カフェのつくりかたや臨床哲学のメチエなどを読んで先人たちの取り組みから学ぶ。午後哲学対話愛好会。少人数で青春について話す。おもしろかった。

寝る前妻と話していて思い立ち、習慣継続系アプリを2年ぶりにダウンロードし、「腹筋を30回する」に30日チャレンジすることに。前回は2021年に「何かしら書く」が6日目で終わっていた。

8日(水) 晴れ カーディガン

朝、週末に着たいので1年ぶりに星野源っぽい薄手のカーキのワークコートを出す。が、まだらな汚れを妻に指摘され落ち込む。洗濯してみることにする。夕方帰宅して確認したところ、コートはきれいになっていたので安心。でも一年ぶりに着てみるとなんだか違和感がある。かっこつけすぎてしまっている気がする。。それを伝えると「自意識が邪魔をする〜♩」と歌ってきた。私が2年前くらいに作った歌のサビだ。夕飯を食べてるときに発注していた名刺が届く。ちょっと紙が分厚い。

10日(金) くもり

朝5時ごろから目が覚めてしまう。7:40の飛行機で東京へ。車は午後妻と子が使うので、久しぶりに電車で空港に行った。それでも30分くらいで家から空港に着くので便利。機内では古田徹也『謝罪論』を読み始める。読んでいると、機内では無数の「すみません」という儀礼的な謝罪や言葉にしないお辞儀や目配せが飛び交っていることに気づく。私も何度かすみませんと小声で言った。古田さんはプロローグで子どもに「ごめん」という言葉を教えても、「ごめんなさいごめんなさい」と適切に意味を理解せずに(その場をただ乗り切るために)使うようになる、ということを書いていた。ただ、うちの子は、少し前から私たちを叩いたりしたときに「ごめんは?」と聞くと、「ごめんしない!」と拒むことが多い。「ありがとうは?」と聞くとわりと素直に言えるのに、ごめんが言えないのを見ていると、むしろうちの子はかなり強めに、自分の非をはっきり認めることとして「ごめんなさい」の意味を理解しているのかもなあと思ったりする。

東京ではKさんの勤務する某高校へ。ひがしくも、ひがしくも、と覚えていた最寄駅の駅名は、しののめだった。教養足りず。MさんOさんと授業見学。倫理の授業で自然なかたちで対話が始まる様子、またプロジェクト型の授業で高校生が無茶ぶりをされ哲学対話の企画を考え、すぐ次の時間に中学生にそれを実施し進行役までする様子などを見せてもらい、感服する。勤務先になにを持ち帰れるだろう。その後今度出る『もし友だちがロボットだったら?――哲学する教室のつくりかた 30の授業プラン』、通称「もしロボ」の体験会。Gさんらも加わり、有志の生徒さんたちとともに本の中の最初のエピソード「イス」を考える。テキストのポテンシャルを感じた。刊行が楽しみ。終了後みなさんと少し食事をしてから妻の実家へ。妻と子は夕方東京に着いたあと、妻は会食の予定があるので、空港でお義母さんに子をお預けしていたのだった。子にとっては保育園以外ではじめて私たち親と長時間離れて過ごす時間。心配していたけれど、おじいちゃんおばあちゃんと仲良くできていたみたいでほんとうによかった。21時ごろ私は到着し、寝かしつけからして22時ごろには寝てくれた。妻が24時ごろ帰ってきて、一緒に寝た。

11日(土) 曇り 白の植本一子さんスウェット「What would you do?(あなたならどうする?)」って書いてある

妻は先に文フリ会場へ。私はお義父さんと子と3人でラーメンを食べてから、子を連れて流通センターへ。駅でユニ森(UNITÉの大森さん)さんに会い、一緒に会場へ。文フリは大変盛り上がっていた。Aさんのブースで私も参加した哲学エッセイの本を受け取ったり、そこでカレーZINEを売っていたカレー哲学さんにご挨拶したり、EさんやKさんと会っておしゃべりしたり、Kさんの日記本を買ったり、SさんKさんNさんに会ったり、Iさんとお連れあいと挨拶したりした。こうやっていろいろ動けたのは子が途中2時間くらいベビーカーで寝てくれたから。助かった。自分が来年5月に参加して本を出すイメージはまだつかない。16時過ぎに妻も一緒に帰路につく。たくさんブースに人が来てくれたらしい。帰宅後すき焼きでお義父さんと子の誕生日祝い。寝る前に妻に文フリ出るならちゃんと売れる本を作らないとダメだと強めに言われる。黙っているとさらに詰められ、さらに黙っているといびきをかいて寝だした。

文フリ戦利品は、こんな感じ。「私のLife Vol. 1」「しばり日記 散歩/通勤通学」「はてなブログ文学フリマ本 わたしがブログを書く理由」「カレーZINE vol.3 カレーと遊び」「立ち止まる、それでも」「セイジドウラク Handbook Vol.1」(澤田記者にサインもらった!)、あと翌日妻にUNITÉで「みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに」も買ってきてもらった。

12(日) 雨模様、曇り スウェット

午前中、妻とは駅で別れ、私と子は、わざわざ車で一時間半かけて会いに来てくれたMさんIさんとお子さんと遊ぶ。が、子が午前中は機嫌が大変良くなくて、かなり苦戦する。遊ぶ予定だった屋内のアスレチック施設は飲食厳禁と言われたのに、直前でコンビニで買ったチュッパチャップスを口から出さないし、食べ終わったもあまり遊ぼうとしないし、しまいには公園内で私からも離れて逃げていき、「パパ、こっちこないで!」と叫ばれるし。でもあちらのお子さんとフリスビーをしながらポケモンの名前と技や乗り物の名前を叫びあうという遊びを始めたら、少し機嫌が上向きになってきて、おしゃれなハンバーガー屋でポテトを食べたら元気に。店内のキッズスペースでは仲良く遊んでいてかわいかった。結局、14時に私たちが空港行のバスに乗るところまで見送っていただいた。感謝。空港にはかなり早めに着いたのだけど、子はバスの中で寝て元気になったからか、むしろ寝足りないからか、「はやく、じゃるにのろうよ!!」とうるさい。ソフトクリームで機嫌をとってからベビーカーを預け手荷物検査。通過してもまだ1時間待つと思っていたらさらに30分出発が遅れる。キッズスペースで30分以上遊び、YouTubeを見せつつおにぎりを食べさせて30分過ごして機内へ。席は前方のプレミアムシートを取っておいたので子を膝に乗せても余裕があって快適だった、が、到着少し前に子がうんちをし、だいぶ臭かった。狭いトイレで慌ただしくオムツを変える。指が臭い。家に着いたのが19時30分ごろ。急いでご飯を炊いて風呂を沸かす。妻が作っておいてくれたカレーを食べて、風呂に入り、子を寝かしたのが21時30分ごろ。割と頑張った方だと思う。それから少し仕事をして、お茶を飲み、『黄色い家』を読む進めて、23時ごろ寝た。

帰りの飛行機に乗り込むところ。まだウンチしてない。
11/13(月) 若干の雨 今シーズン初めての星野源風コート

妻はまだ東京。朝もバタバタしながらなんとか保育園へ。内容詰め込みすぎで困った授業をして、すぐお迎え。それから空港で妻をお迎え。夜はビールとシュウマイ弁当で軽くこの週末の打ち上げ。

11/14(火) 晴れ ジーパンにグレーのスウェット

なぜ忙しい時期にこの予定を入れたのかわからない。午前中は保育園の保育参加。妻に譲ってもらって私が参加した。宇宙、太陽、山組(いわゆる年長、年中、年少)さんとバスに乗って出掛けて山道を散策。たくさん声をかけてくれて、大変だったけど楽しかった。とてもよい保育園だ。給食まで一緒に食べさせてもらう。私からすると薄味というか物足りなさもあったけど、むしろ非常に手間がかかっていて、とてもよい食事であることは伝わったのでよし。

『黄色い家』読了。ズシンとくる。

11/15(水) 晴れ 

子は保育園で11月生まれの子向けの誕生日会の日。前日から名前や年齢をいう練習をして準備万端と思っていたら朝の寝起きが悪く、私たちの手際も悪く、最悪のテンションで保育園に送る。実際みんなの前に出たら恥ずかしくて何も言えなかったらしい。仕事は細々とやることをこなす。来週の授業変更を学生に伝えブーイングをくらうなど。