窓をあけておく

窓を開けておくと妻にすぐ閉められます。

日記: 2023年10月23日〜31日 寮でのバーベキュー、食あたり、哲学対話愛好会ハロウィン企画など

10/23 月曜日 晴れ 黒のチノパンに茶色の陶芸家シャツ

昨晩熱のあった子は疲れからかなかなか起きず、結局保育園を休むことに。静香が一日そばにいてくれる。

私は出勤してメールを書いたり書類仕事をしたり。某メールに時間がとられる。

午後は2クラスで授業。それぞれのクラスではじめての哲学対話。これまでの反応通り、どちらのクラスも基本的な関係性ができているのでやりやすかった。問いは、これまては学生が出したオリジナルの問いから選んでいたけれど、今回は授業内容とうっすら関係させてこちらが示した五つの候補から一つを選んでもらった。2クラスとも「悪いルールは破ってもいいのか」。一度破ってみてどうなるか確認してみたらいいんじゃないか、という意見が好きだった。学生さんたちからしたらこの授業どんなふうに見えてるんだろうな。

授業後そのまま寮祭の前日準備へ。役員中心にたくさん協力してくれて、てきぱき作業し、予想よりも早く終わる。研究室に戻って、出られないと思っていたオンライン会議に最後の10分だけ参加してから帰宅。


10/24 火曜日 晴れ バーベキュー対策で黒のチノパンに紺のスウェット

保育園経由で出勤。午前中は授業準備や学生さんアルバイトなど。午後、寮祭で教職員が食べるための食料の買い出し。肉屋とスーパーをはしごして、なかなかよいセレクトをしたと思う。買って帰ったものを見て事務の方々が喜んでくれた。

夕方、寮祭準備〜本番〜片付けまで。コロナ禍などで全員集合形式の行事を長らくしていなかったところ、270名近い寮生でのバーベキューに挑戦した。しかも、焼きそばやホットケーキ、綿菓子も並行して実施。なかなか火が起きないとか思ったように人が流れないなど難しいところもあったけど、教職員も学生さんたちもがんばってくれて、なんとか回ったように思う。けっこう楽しそうにしてた。私は、自分が寮生会役員のごとく、ずっと歩き回り指示を出し続け、せっかく買った肉をあまり食べられず。夜、帰宅後酒を飲んでから寝る。


10/25 水曜日 晴れ 陶芸家シャツに黒の薄いジャケット

保育園経由で出勤。寮の巡回検食など。午後は授業から勉強会。11月の哲プラ連絡会での発表はちょっと難しいところを攻めている気になってきた。まずい。夕方、寮祭の片付けを見守ってから帰宅。夜、アーダコーダの「ゆるゆるトーク」で保育園での実践の話を聞く。今度、いまの保育園でも大人で哲学対話っぽいことをやってみたいと思っているところ。その最中から静香はお腹が痛いといっていたが、深夜静香、私の順番にトイレで嘔吐と下痢。けっこうひどくてつらい。夜に食べたパスタのエノキが悪かったのではないかと言う話に。


10/26 木曜日 晴れ 

朝、2人とも微熱、頭痛、体の痛み、むかつき、下痢など食中毒っぽい症状がある。子は元気なので、保育園になんとか送り、学校に着き、まず嘔吐。その後1時間くらいぐったりして、授業直前にまた嘔吐。それで少しスッキリして、なんとか授業。ときどき座りながらやらせてもらう。たまたまサルトルの回で『嘔吐』って、スライドに書いてあって頭がクラクラした。

授業後、午後は休みを取って帰宅。会議もお休みさせてもらう。

静香も授業を終えて帰ってきて2人で昼寝をしてから子を迎えに行く。夜、吐き気は落ち着いたけど2人とも38度前後の熱があってつらい。


10/27 金曜日 晴れときどき雨 白のロンTに黒のジャケット ジャケット雑に扱ってたら早くも汚れ始めた

朝、2人とも熱も下がりだいぶ元気になっていた。えのきではなくて生ハムだったのではないか、という話になる。いずれにせよ、きつかった。子を送ってから出勤。朝イチで、寮務主事の代理で会議。すぐ終わると思ったら長かった。私もつい余計なことを言って反論にあい凹む。そのあと学生アルバイト。週明けのハロウィンで良い企画を考えてくれる。昼休みも学生がいて、ご飯を食べそびれるが、結果的に胃を休ませてちょうどよかったかも。午後、社会科の先生お二人の授業を見にいく。同じ単元を隣り合う教室で、全然違う取り上げ方をしていて興味深い。人の授業を見るのはとてもよい。自分には真似できないところがたくさんある。夕方、哲プラ連絡会の発表要旨を提出してから帰宅。夕飯はおかゆ


10/28 土曜日 晴れ

朝、保育園60周年実行委員会に3人で行く。保護者参加は私たちだけ。2時間くらい話を聞く。当日のお昼ごろ、自由参加でゆるやかな対話の場を企画させてもらうことになった。私が哲学対話を専門にしていることは言ってない。

終わって公園で少し遊んでから帰宅。お昼を食べてからは家でまったり過ごす。


10/29 日曜日 晴れ 試合の審判のためグレーのスラックスに白のシャツ、派手な審判用ネクタイ

年に一度の空手の県大会の審判のため、体育館へ。私だけみなさんと違う派手な色のネクタイであることにビビりつつ、午前は型、午後は組手の審判。師範方のスキンヘッド率が高かった。


10/30 月 晴れ 血迷って襟付きチェックのシャツ、一日落ち着かず過ごす

子を登園ギリギリに送り出勤。こうなるとだいぶ仕事の時間が足りない。午後から2コマ授業。時間が足りない。夕方寮で学生からの聞き取りなど。「悪いルールなら破ってもいい?」などと対話することもなく、粛々とルールに違反しているかの事実確認。

『悪の凡庸さを問い直す』読了。自分の授業も見直す必要あり。


10/31 火 晴れ 白のロンTにジャケット

学校はクラスマッチ。哲学対話愛好会の企画で、競技の合間に研究室のホワイトボードの「青春って本当に必要?」に問いや考えを書きにくるとハロウィンなのでお菓子がもらえる。

朝の時点。ちょっとだけ呼び水的に書いてあるだけ。

朝からポツポツ学生さんが来る。ある人は9時過ぎには自分の競技は終わったらしく、そのまま2時間くらい私の部屋で過ごしていた。私はというと、部屋で授業準備など。午後は会議や印刷。入試委員会だと思って会議室に行ったら、急にその前に別の重要な会議が始まってビビるなど。夕方、再び寮で学生からの聞き取り。再び粛々とルールに違反しているかの事実確認。部屋に戻ると学生さんたちが何人かでホワイトボードを埋めてくれていた。よかった。

夕方、見事に埋まった。

来週は今回の紙を見ながら対話する予定。帰りにコープでケーキなどを買って帰る。

夜、寝かしつけ。子と布団に行き、ピカチュウのぬいぐるみを持たせ、よるくまシュッカの絵本をゆっくり読んでやり、電気を消したら、そのまま寝た。非常に理想的な寝かしつけだった。岡真里『ガザに地下鉄が走る日』を読み始める。

正月の余韻のなかで買い物にいそしむこれらの者たちは、おそらくガザという名を聞いたこともないければ、そこで今、パレスチナ人と呼ばれる者たちが逃げ場もなく閉じ込められて、ミサイルや砲弾で一方的に殺されていることも知らないのだと思った。

ここで言われている「今」は2009年のことだ。

だが、私は思わずにいられなかった。もし、いま、ここに、ガザのパレスチナ人がいて、この光景を目にしたとしたら......?同じ地球上で今、ガザに閉じ込められたパレスチナ人が必死に世界に救いを求めながら、日夜、なぶり殺しにされているとき、そんなことは自分たちとは何の関係もない別の惑星の出来事であるかのように、新年のバーゲンセールに興じる者たちの姿を見たとしたら......?そうしたら彼は果たして、この世界を許すことができるだろうか。そして気がついた。それが、レイチェル・コリーがガザで発したのと同じ問いであることに。(「存在の耐えられない軽さ」)

 

私の平凡で安全な日常の最後にこの文章を引くこと自体にも葛藤があるけれど、それでもこれがいまの私の現実なので、書き残しておきたい。11月も頻度や量は減らすかもしれないけど、日記は書くつもり。

日記 2023年10月16日~22日:妻の誕生日、文フリ福岡の裏で動物園に行く、など

10月16日 月 晴れ 陶芸家シャツ

出勤。午前中はいくつか連絡をしたり、長らくWindows updateに失敗し続けていたノートパソコンと向き合ったり、パレスチナについての勉強をしたり。お昼を食べたあとで2コマ授業。カッパ親父になった話をわざわざ写真まで見せてしたのにあまり反応がなかった。身を削り損。終わったらもう夕方。社会科主任なので新カリキュラムについて資料を見て少し検討してちょっと連絡をして、メールを書いて、帰る。帰宅後、静香の誕生日当日のケーキを私が検討していないことを静香に指摘される。自分の誕生日のケーキについて自分から言い出させてしまった。ほんとうに申し訳ない。

 

10月17日 火曜 晴れ 長袖白T

子を送ってから出勤。上手に気分を乗せてあげられず、かなり暴れる。かみつかれた。

学校、エッセイを仕上げたり、各種連絡をしたり、授業準備をしたり。昼に一度帰宅して静香と明日のケーキを買いに。接客が微妙。昼も家で食べてから学校に戻る。

午後はオンラインで打ち合わせ。並行して研究室では学生さんたちが集まり、哲学対話愛好会の活動、「20歳になっても働かないことはよくないか?」という問いだったらしい。夕方、寮関連で仕事。来週、寮祭でバーベキューをするのだがそれに向けてがんばってくれていてなにより。夜、空手。月末の試合で審判をするのでそのための準備。指の皮がむけた。

 

10月18日 水曜 晴れ 陶芸家シャツ

静香の誕生日当日。朝、昨日買ってきたケーキを食べる。夜のためにパエリアの下準備。具材を切り、アサリの塩抜きをし、スープの材料も合わせておく。

出勤して、寮の巡回。すこし仕事してから寮で検食。午後は授業一コマ、それから寮で学生対応4件、遅れて一般科会議、と慌ただしい一日。会議を途中で抜けて帰って、パエリアを作る。思ったよりうまく作れて静香も喜んでくれたのでよかった。

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食事の前にはプレゼントと手紙を。前日に、空手に行く前に寄った雑貨屋で悩んだ末買った手袋を第一声、「高い」といい、「自分では絶対買わない」といい、「お母さんからのプレゼントみたい」といい、「きっと使う」と思う、といっていた。総じて、今年も無事お祝いできてよかった。

 

10/19 木曜 晴れ 半袖Tシャツに薄いジャケット

午前中は授業を一コマ。ちょっとずつペースを取り戻してきた。午後は授業プリントまとめて印刷、寮での会議など。その後、寮祭の準備関連で少し残業。帰宅してから前日の残りのトマト缶などでパスタを作る。美味しかった。夜、文フリ東京に出すエッセイ集用のエッセイを静香に見てもらいほぼ完成させる。

 

10/20 金 雨 陶芸家シャツに薄いジャケット

朝から大分の某高校へ。仕事は午後からだけど、お願いをして3限の美術、4限の歴史や地理の授業を見せてもらう。人の授業を見せてもらうのはそもそも自分にとってとてもよいことだし、ふだんの生徒さんたちの様子を知ることもできる。なによりそこに長く滞在することで先生方ともちゃんとお話ができる関係性が少しずつできてくる気がする。私よりも若い先生、同世代の先生もいるので、もっと仲良くなりたい。午後はサイレントダイアログをやるとのことで各教室をうろうろ。ふりかえりの場で大変大事な指摘をいただく、月曜日以降先生方全体にメールでその話をすることにする。

その指摘は、哲学対話の「話をしなくてもよい」という説明や方針についてのもの。この説明の一方で、生徒の発言があまり活発でなかった回はどうしても「難しかった」「あまりよくなかった」回という授業評価の割合が増えてしまうことにあるジレンマの話だった。私からは、まさに「話さなくてもよい」が「話してほしい」という学校でする哲学対話のジレンマがあること、そのうえでそこでも立ち返りたいのは、哲学対話は「みんなで考える」ための時間を目指していることをお伝えした。強制的に話さなければいけないというプレッシャーはときに生徒を紋切り型の回答に終始させてしまい、本当に考えるということから遠ざけてしまう。た。「話をしなくてもよい」という方針や説明は、そういったプレッシャーから解放するためのもの。一方で、みんなで考えるためには、だれかが気になったことや考えていることをその場で共有してくれることが必要だし、それに対する質問や応答も必要になる。それで結局、一定数の生徒さんが思っていることを話すことが必要になるけど、そのための環境を整えることがやはり難しい...。こういう実践を重ねれば当然考える、だけど真剣にやらないと気づかないかもしれない話題が先生方から出るのは大変ありがたい。

終了後Yさんを北九州空港まで送る。夕焼けも相まって北九州空港までの道のりがいい感じだった。帰宅してか、買ってきた中津からあげとビール。明日、北尾さんをお迎えする件に関して、静香とケンカになる。つかれた。

 

10/21 土曜 晴れ ジーパンにスウェット

夕方から百万年書房の北尾さんが泊まりにくる予定の日。それまでは先週の日記を書いたり、部屋の掃除をしたり、ガソリンを入れて洗車をしたり、夜のために頼んでおいた刺身盛り合わせを魚屋に取りに行ったりして過ごす。コイン洗車、めちゃくちゃ並んでやったのに、水滴をその場で吹き上げずに家に帰ったら、むしろ汚くなってまじで萎えた。静香は一日、緊張してソワソワしていた。

夕方、3人で空港までお迎えに行く。子には、前日から「あした、きたおさんくるよ、あそぼうね」と言っていて、昼の時点から「きたおさんは?」と聞いてくるくらいだったので、人見知りすることなく。

家に帰って、みんなで食事とお酒。いろいろお話できて楽しかった。23時過ぎにお開き。

 

10/22 日曜 晴れ 白の陶芸家シャツにニットのチョッキ

早起きしてみんなで文フリ福岡へ。静香が運転。会場駐車場に車を置いてから、私と子は福岡市動植物園へ電車とバスを使って行く。最初は順調に動物を見ていたのだが、子は基本的に移動をすべて私の抱っこに頼るし、動物園が広く、かつ、坂道がすごく多いため疲労。お昼どきに売店にたどり着いたのだけど、子に焼きそばやうどんを食べようと言うのに、アイスがいいだ、このおもちゃを買うだ、勝手なことを言い、困る。結果、お互いに主張を押し引きし、交渉し、自販機でジュースを買ってやるなどし、手から離さなかったおもちゃを棚に戻させ、焼きそばとたこ焼きを買ったものの、ほとんど食べず。「パパのおひざでねんねする」と言ってぐったりもたれかかってきた。

目はつぶらなかったと思うけど少し休憩したら復活して、その後も動物園を14時ごろまで。ペンギンを楽しそうに見たり、吼えるトラに怯えながらも近づこうとしたり、いろいろかわいかった。帰りにキリンの顔のついたクルマのおもちゃをおみやげに買わされた。

文フリ会場に戻り、百万年書房のブースに来られていた外山恒一さんにご挨拶し、サイン本を購入。ちょっとお話しできて感激。実際は思想も来歴も知らないのでこれを機会に勉強したい。文フリ福岡自体もざっと見たけど、自分が日記本で出店するイメージは全然湧かず。

夕方、ajiroに寄り静香はサイン本を作り、それから古着屋にも立ち寄ってから、車に戻って帰路。3人ともそれぞれかなり疲れていた。

帰宅してさっと食事をして早めに寝る、はずが、寝る直前に子どもが夜食べたものを咳込む勢いで妻の布団に吐く。テンションがさらに下がり、2人でさっと処理をして、寝た。

日記: 10月9日〜15日 哲学カフェ「なぜ〇〇ができないのか」、保育園の運動会でカッパになる、など

10/9 月曜日 雨模様 Tシャツにスウェットを着るが、すぐに暑くなって脱いだ

祝日。出かけたくなり3人で車に50分乗りゆめタウン無印良品を目指す。屋上の駐車場から降りてすぐの売り場がおもちゃ屋で、子どもがすぐに乗り物のおもちゃを見つけ、買おう買おうと泣き喚く。少し粘ったが、結局われわれが折れ、1000円のロングトミカを買う。黄色のトレーラーダンプ。無印良品では後期の仕事で着れるような服を見つけて購入。満足。カルディでもビールやワイン、おやつなどの買い物。

来週の妻の誕生日の食事としてパエリアをリクエストされる。上手に作れるかな。


10/10 火曜日 晴れ 昨日買った白のロンT

朝、子を保育園へ。いつも通り登園を嫌がるが、先生に抱っこで渡したあと、柵越しにわたしとにこやかに手をあわせてくれた。切り替え早い。

学校では、授業がなく、学生さんがアルバイトに来たり。あまり集中できず、学校とゲーミフィケーションにかんする論文を勉強する、など。

夕方、妻が体調不良とのことで、子を迎えに行って帰宅。なんとなく私も不調、元気が出ない。空手は休んだ。


10/11 水曜日 晴れ 紺の陶芸家シャツ

妻は夜のあいだに熱が下がったようでよかった。子を保育園に送ってから出勤。学外に宿泊研修(工場見学)に出ている学年がいる関係で授業のない日。学生もいないので、この間にいろいろ仕事をしたいところ。

10時からオンラインの「アーダコーダ哲学カフェ」でファシリテーター。7月に理事からは降りたものの、なんだかんだ繋がりをいただいている。コーディネーターのIさんから、先月までの人たちとは少し趣向を変えてほしいとのリクエストがあり、けっこう悩んだすえに、今回は「なぜ〇〇できないのか?」と、問いの形を指定して告知をし、〇〇に入る中身を参加者の方々に出してもらうことにした。告知文はこんな感じ。

最近、SF作家のウィリアム・ギブスンが投げかけたという「なぜ22世紀を想像できないのか」という問いを目にしました。その際、(スケールは全然違うけど)自分はよく「なぜ〇〇できないんだろう?」と考えるのに、この問いのかたちで対話をしたことがあまりないなと思い、今回のテーマとしてみることにしました。各自の持ち寄る「なぜ〇〇できないのか」を眺めてみてどんなことが見えてくるか、とても楽しみにしています。

平日の午前中だったけど、7名の方にご参加いただいた。*1

いくつか意識したことをメモしておくと、まず場のルールについては、最近関心のあるセーファースペースの考え方をベースにして、あまり他の哲学カフェでは使われない言葉をあえて使ってみた。

・強要しない、攻撃しない、差別しない

・他の人の属性を決めつけない、詮索しない

・自分は大丈夫でも大丈夫じゃない人がいないか、気にかける

それから、はじめての哲学カフェの方がいるのかどうかを最初に聞いてみた。7人中3人も手があがったので、その方たちに少し最初に参加した理由や関心などを伺う時間をとることにした。はじめての人や不慣れな人がいるのか、その人がどれくらいの温度感で関われそうなのか、最初に把握できたのは進めていくうえでそこで起きていることを理解するのにだいぶ役立ったと思う。

そして、テーマへ。「なぜ〇〇できないのか」についてみなさんにあげてもらった問いの多くが「わたし」を主語にしていたこともあって、あることができないことの悲しさ、つらさ、もどかしさのような話題が多く出てきたように思う。哲学の問いやテーマにもどかしさから迫るというのはけっこう大事だと私は思っていたらしい、ということがわかって、よかった。参加された方たちにとってもなにかしら良い時間になってくれていたらよいのだけれども。*2

午後、昨日研究室の整理をしたときに出てきた本(『残余の声を聞く』)にあるパレスチナの記述を読んだりしてから、Kさんたちとのオンライン勉強会。以前やったオスカルブルニフィエ流のワークショップのふりかえりをみんなで。だれかの問いのなかにある前提を考えてみるワーク。充実した時間だった。

夕方帰宅。土曜日の保育園の運動会で、わたしはクラスの保護者を代表して、みんなで作った衣装を着てカッパ親父の仮装をすることになっている。その準備で保護者のグループLINEが今夜もぴこぴこ動き、小道具作成の報告が来たり、うちからは私が試着してみた写真を送ったり。けっこう恥ずかしい気がしてきたのだが、当日はカッパの格好で、かっぱ音頭も踊るので、ダンスの練習もしないといけない。


10月12日 木曜日 晴れ Tシャツに無印で買った薄手のジャケット

引き続き授業がない日。まとめてしばらく分の授業準備をしないといけないが、あまり捗らず。代わりにパレスチナについての勉強など。ロシアウクライナの戦争のときよりもショックを受けているような気がする。荻上チキのセッションの特集を聞いたり、新聞を見たり、Twitterで関連するアカウントをフォローしたりしている。

午後は寮での会議。ちょっとグダグダ感がありつらかった。

帰宅後、夜は「メタ哲学カフェ&実践者交流会」で、岩内章太郎さんとの共著論文「哲学対話に「答え」はないのか 子どもの哲学と現象学的哲学対話の観点から」について取り上げてもらうとのことでゲスト参加。30人近く参加してくださり感謝。最後に本題とは少し逸れた質問があって、それも印象に残っている。ゆっくり拡散型で進める哲学対話としっかり議論をして収束させていこうとする哲学対話が街場にはあって、参加者の希望とのミスマッチが起きている現状にどう対応する?という話題。実際、思っていたのと違う、とお叱りを受けたりすることもあるらしい。それに対して、哲学カフェの「マッチングアプリ」のようなものがあったらよいのではという意見もあったけど、私はそこでのミスマッチは、進行役の目指す哲学対話の種類によって起きてるわけじゃなくて、参加者の属性とファシリテーターの属性(哲学の経験の有無、職業、年齢、性別など)による力の差というか、参加者がファシリテーターを舐めてるというか、そういう社会にある権力勾配や差別・偏見の問題なのではないかと指摘した。この指摘が合っているかどうかは別にして、こういう視点が出てくるようになったのは自分のここ2、3年の成長だと思っている。

 

10/13 金 晴れ Tシャツに昨日と同じジャケット、実際はほとんど脱いで過ごす

保育園に子を送ってから学校へ。授業準備したり、アルバイトの学生さんに調べ物を頼んだり。お昼は学生さんと一緒に、買ってきてもらった弁当を食べた。午後は久しぶりのTさんと某打ち合わせ。全力応援。

夕方、学校近くのお肉屋さんで串カツとハムカツを買って帰る。再来週の寮の行事で学生がお世話になるのですこし挨拶もする。夜は明日の保育園の運動会の最終準備。わたしはカッパ親父になる。

子が、私が以前仕込んだ「おかわりフェラーリ」という言葉遊びをまた言い出した。お茶のおかわりをせがむときに、当たり前のように「おかわりフェラーリ」と言っている。かわいい。


10/14 土曜日 カッパの仮装がしやすいように黒い服で

8時40分集合、3人で歩いて保育園へ。保育園の隣にある公園で運動会。2年目なので親は慣れつつあるけども今年はカッパ親父があるのでやや緊張。子はかけっこや親子参加のカレーづくり(カレーの具材のおもちゃをカゴに入れていったりする)に参加したものの、ほとんど妻に抱っこさせたまま固まるばかりでまったく何もできていなかった。「早く(観覧席の方に)戻ろう、戻ろう」と言い続けていたらしい。みんなに見られていること、意識するんだなあ。

大きな子たちの鉄馬やリレーに感動しつつ、プログラムはカッパ親父へ。それぞれのクラスの保護者が1人前に出て、そこに各家庭で用意した装飾品を飾り付けていく。われわれもがんばったものの、他のクラスの完成度が1週間前に言われたとは思えないクオリティで、結果敗北。いろいろ敗因はあるが緑色成分が足りなかったところで差は開いていたかもしれない。卒園児の小学生たちが一人一本きゅうりをもって、一番だと思うカッパにきゅうりを渡すシステムだったのだが、私のところには全然集まらず、最後の最後に一人、うちの子と同学年の子のお姉ちゃんが慈悲の目できゅうりを一本渡してくれたので0本は回避した。わたしはカッパ姿のまま、ダンスを踊り、保護者参加のしっぽ取りで走り回り最後の数名まで残り、最後の全員参加のダンスを踊りきったが、その間、子は飽きてしまい、離れたところにある公園の遊具で遊びはじめていて、父の勇姿をほとんど見ていなかった。帰りにお土産にきゅうりを2本もらった。


10/15 日曜日 アロハシャツ 夜の外出時には長袖に着替えた

朝、フリーマーケットへ。Sさん、Nさん、Mちゃんご家族に会って、そのままお散歩。ときわ公園に刺さっている「ロンギヌスの槍」をはじめて見た。2家族で並んで記念写真を撮る。

そして、午後、1週間ずっと楽しみにしていた1「色の「感じ方」研究会」にはじめて参加。子どものころ色弱の診断を受けてからなんとなくずっと苦しかったことについて考える場に出会えた。とてもよかった。当日の報告も読めます。

夕方、子と私はシャワーを浴びてから、3人で某ホテルの地下にある中華料理屋へ。静香の誕生日の前祝い。そうちゃんは昼寝をしなかったので食事の途中で寝たので、結果としてゆっくり食事ができた。一万円以上食べて満足。ちょうどその日に、そこのホテルが年度末で営業を終えるとのニュースが出ていてびっくりしていたところだった。街のランドマーク的な建物だし、実際1番高級なホテルなのでさみしい。中華料理屋は大繁盛なのでどこかに移転するのかな。帰りのタクシーでも運転手さんとその話をする。帰宅してから、色の見え方についてのエッセイを書き始めて、静香にコメントをもらってから寝た。エッセイの公開予定は特にない。

*1:申し込みは10名だったみたいだけど3名はいらっしゃらなかった。あと、定員は15名だったので、アーダコーダ的にはもっと集客したかったと思われるけど、人数的にはちょうど良かった。

*2:次回は11月10日。ファシリテーターは安本志帆さん。https://ardacoda-tetsugaku-cafe-2311.peatix.com/