雑記
お盆休みは東京に帰ったりもせず、妻と自宅でごろごろ、だらだらと過ごしました。
一日一本くらい映画を見たり、スーファミミニで妻に「マリオRPG」を勧めたり。
映画は、録画していた「風立ちぬ」はよかったし、「千と千尋」は妻がハマって二回連続で見た。
授業で使った大福帳はなぜ大福帳と呼ぶのか、という質問がよくありますが、千と千尋のこれが元ネタです。 pic.twitter.com/NrJTWszIOp
— おがぢ☁ (@ogadi_ogadi) August 18, 2019
ちょっとしたお出かけとしては、柳井の金魚祭りに行ったこととか。
奥に見えるのがお祭りのちょうちん。
ピカピカの大きい金魚を人々が取り囲んで、太鼓の音に合わせてぐるぐると高速で回す。爆走タイムがすごかった。
ほかには、高校野球って様々に問題があるので楽しんで見れないような気もするのだけれど、それでも住んでいる地域の学校を応援したり。
宇部鴻城を応援している。
— おがぢ☔ (@ogadi_ogadi) August 11, 2019
最近読んだ本とか
どうすれば戦争はなくなるのか: カント『永遠平和のために』を読み直す (いま読む!名著)
- 作者: 寺田俊郎
- 出版社/メーカー: 現代書館
- 発売日: 2019/07/16
- メディア: 単行本
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読了。崇高な世界共和国という理念があり、でもそれには到底到達できないという現実認識があり、そしてそれらの橋渡しをするものとして世界市民社会において哲学することによって、人類の陶冶を目指す、というこれまた途方もない課題が示される。
— おがぢ☔ (@ogadi_ogadi) August 7, 2019
ただの理想論じゃんという声ももちろん聞こえてくると思うけど、私はやっぱりなんか好きだ。
— おがぢ☔ (@ogadi_ogadi) August 7, 2019
ただの「永遠平和論」の紹介なんかではなく、寺田先生の現時点でのカント実践哲学解釈の到達点、という感じですばらしかった。議論したい。
世界市民的観点における哲学の場を提供するものとして、国家のような政治体制ではなく、独立な公共領域としての市民社会の意義が強調されていることは重要だと思う。明示されていないにせよ、哲学カフェのような場のことを考えてもよいと思う。国家や市場から独立を保つ場で市民として哲学すること。
— おがぢ☔ (@ogadi_ogadi) August 7, 2019
学部の卒論でカント倫理学について書いて、ご指導いただいて以来、哲学対話のほうでもずっとお世話になっている先生の単著。上に書いているとおり、ただのカントの永遠平和論の解説ではなく、寺田さん(あえてさんづけをする)っぽい主張や議論が随所に見られて面白かった。
これもツイートしたことだけれど、哲学(対話)することは、カントのいう世界市民的な観点に立つこととつながっているというのは、本当だ、と思っていて、哲学対話の取り組みと合わせてもっと自分自身も論じてみたい。
すっごく久しぶりにカントを手に取りたくなった。(手に取ったとは言っていない。)
前期の授業の最後で、学生さんたちに、技術職になる(であろう)みなさんにも「哲学」や「倫理」を学ぶ意義がある、と言いたくて、この本で述べられている
教養は幸運なときには飾りであるが、不運のなかにあっては命綱となる。
という言葉を拝借したりもした。
いつか、困ったとき、苦しいなと思ったとき、「当たり前に思っているものでも問うてよいのだ」という「倫理」の学びが助けになってくれるといいな。
内容的には、教養を細かく論じるというよりも、著者の研究・実践遍歴を辿っていく感じだったが、それはそれで勉強になりました。
トランス・サイエンスの時代―科学技術と社会をつなぐ (NTT出版ライブラリーレゾナント)
- 作者: 小林傳司
- 出版社/メーカー: NTT出版
- 発売日: 2007/06/01
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必要に応じて読んだのだけれど、思いのほか面白かった。原発事故前だけれど、それを予期させるような?記述もあり、示唆的だった。
科学技術政策という非常に高度で専門家集団によって決定されがちなものに対していかに市民社会の声を届けるのか。科学の側は、科学によって答えられること、言えることを真摯に情報として提供しつつ、これ以上は科学の領域を超えるという点(トランス・サイエンス)については市民の参加を促していく。大変素朴で当たり前のように聞こえる主張がいかに実践的には難しいことなのか、ということも「コンセンサス会議」(不勉強ながらはじめて聞いたワークショップの手法であった)の実践例からよくわかった。
ジェンダーについては授業でも扱っているので手に取る。
全部は読めていないので、書かれている内容の良しあしは十分に判断できないのだけれど、大学のゼミ生の視点から素朴にジェンダー/フェミニズムについて向けられる問いに対して懸命に答える、という取り組みがそれとしてとてもよい。そしてすごい。
関心のある学生さんと読書会をしたいタイプの本。
スポーツ、武道あたりについて考えなくてはいけないので、必要に迫られて。
外国語のものもちゃんと調査していかないと、自分の知りたいことには出会えない感じもする。
これから読む本とか、宣伝とか
来週、第二弾の夏休みをとるので、そこで読みたい本とか。
資本主義の終わりか、人間の終焉か? 未来への大分岐 (集英社新書)
- 作者: マルクス・ガブリエル,マイケル・ハート,ポール・メイソン,斎藤幸平
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2019/08/09
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ガブリエルは主著のほうすらまだ読めていないのだけど、より公民科の教員っぽいほうの本から手に取ってみることにする。
武道とスポーツの違い、を知りたくて。
なにかいい文献はないですか?
英語の勉強をする必要がある。来月には人と英語で話さなくてはいけないので、辞典を読んでいる場合ではないのだけれど。
大変話題の本。読むのを楽しみにしている。
これは宣伝。もうすぐ出ます。
こども哲学についての本はもう飽和しつつあるけれど、講座のテキストをもとに作ったやさしい本になっています。従来の本に新しいものを加える、というよりは、観点を変えて、これから始めてみたい方に読んでいただく最初の最初の本になればいいなという思い。
明日は
広島の小・中学校へ教員研修でお邪魔します。2年連続2回目。