高専てつがくは発狂する

「こどもの哲学」(P4C)とそれにまつわるものたちでテキストを書こう。みんなで書こう。これからは日々のことも綴ってみようと思います。

続・今日の哲学対話はどうすれなよかったんだろう

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 この記事を書いた翌日に、別の学年・クラスで やった哲学対話の話。

 

 

グループワークをしようかな(事前の計画)

対話よりも講義のほうがしっくり来る感じもあり、どうしようかなと悩みつつ。 

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それでも今回は哲学対話をやるぞ、と決め、一つ前の授業で「労働者の権利」とか「ブラックバイト」とかについていくらか講義をしたあとで「仕事やお金」について一人一つ問いを紙に書き提出してもらい、こちらで全て問いを打ち込み、A4用紙に印刷しておく。

でも、みんなで哲学対話をやるのは不安だし、学生からのコメントには、「40人での哲学対話は人数多すぎる」みたいなことも書いてあったし、、と思い、4人組で話してもらうほうがいいかなあと考える。

でもでも、教員の目が届きづらいとどうしてもサボりたくなっちゃうかな、だったらワークシートを作ろう。①問いについての最初のみんなの意見 ②Qワード*1に即して考えを深めてみる ③改めて考えること の三段階でグループで一枚。

ということで、ワークシートも持参し授業に乗り込むのでした。

 

賃金が低くて楽な仕事と賃金が高くきつい仕事どっちがきついか

とあるクラス。

問いを決める段階から、ある程度にぎやかに、進む。感触悪くない。

問いが決まり*2、全体で輪になる。

二択の問いだから、とりあえずみんなの第一印象を手を挙げてもらって、特に挙手がなければ、グループで話してもらおうかなー、と思ったいたのだけれど、

問いの前提を問う発言*3から始まり、ダイレクトに二択と問うよりも確かに大切な話が挙手の発言によって始まった。

結局、10人くらいの人が自発的に話してくれたのかな*4。グループにする暇なく、25分~30分くらい、みんなで考えた。

 

自分が働いているところがブラックバイトだと感じたらどうすれないいか

また、とあるクラス。

こちらは問い決めは沈黙。なんとか問いを決め、全体で輪になる。

挙手はなさそうかなと思った*5ので、アルバイトをしている学生の愚痴やブラック度をエピソードで話してもらう。これがウケる。割とよく聞く。一人が話し終わったらまた別のバイトをしているクラスメイトに話をふってもらう。身近なことだからか、話がつながる。いろんなバイトの話を聞きながら、ブラックなバイトにおける上司や店長の存在の重みについて、考える。*6

 

気をつけたいこと

こんなふうに書くとそこそこうまくいったような感じになるし、私自身もよく考えられたなという感じがするのだけど、40人を超える円では、発言しなかった人のほうが多い。その人たちは聞きながら、どれくらい考えてくれていただろうか。つまんないなあ、と思っていた人のほうが多いかもしれない。大福帳に書いてもらうくらいでは、実は確かめようもなかったりする。

授業という強制参加の場で、考えることを求めることの暴力。

 

なにが要因?

かは、わからない。

わかっているのは、アンパンマンを素材にしたほうが話しやすいんじゃないか、とか、40人での対話はやっぱり難しいかな、とか労働なんて小難しそうなテーマのあとに問いを立てても難しいかな、とかいうこちらの浅はかな目論見は簡単に破られるということだ。

対話をする人の関心や気分がどこにあるのか、なんてわからない。

「みんなの関心はどこ?」と問いたくなるけど、「みんなの関心」なんてないはずなのに、でも、少なくとも「その場の関心」はある気がする。

わからないから難しいけど、わからないから楽しい実践という面もある。

 

おまけ

 

学生さま、というのは言い方がまずいな。学生さんにしよう。

*1:「なんで」「他の考えは」「反対は」「もし〜だったら」「そもそも」「立場を変えたら」「たとえば」「くらべると」

www2.nhk.or.jp

*2:省略するけど、40個以上の問いの候補から一つに絞るのは、なかなか難しい作業ではある 

*3:賃金が低いというけど、いくらくらいなのか。や法律は守られているのか、などなど。

*4:年末の放課後にやった哲学対話の会に参加してくれた方が何度も話を展開してくれた。きっかけになってくれていたのならうれしいな。

*5:ああ、書いていて思うけれど、実際に挙手があったかなかったではなくて、場の雰囲気でこちらが勝手に「挙手はないな」と判断していたのかもしれない

*6:細かいようだけど、全体で輪になったときにスマホを触る人たちが複数いて、最初にちゃんとそれはやめようと伝えて、しまうのを確認して始めたのはよかったのかもしれない。